【ご参考】いまさら聞けないインターネット・ネットワーク概論 4/5
本コンテンツは、ネットワークのイメージをわかりやすく解説したご参考資料となります。 
実際の詳細とは相違がある場合がございます。 
あらかじめご容赦ください。 
 
 
※クリックすると各項目の説明へジャンプできます。 
 
 
 
 
 
基本13.宅内のネットワークは? 
 
WANIPをもつということは、先に説明したとおり、地球規模でのネットワーク(WAN)となります。  
ルーターが、WAN IPを取得した状態は、地球規模で「唯一無二」の存在であることがわかります。  
 
   
 
 
 
ルーターから宅内側のネットワーク(LAN)について説明します。  
赤丸で囲った部分です。  
 
   
 
 
 
これも、IPアドレスによるネットワークとなっています。  
便宜的に、LANIP(ローカル・エリア・ネットワーク・IP)アドレスといいます。  
 
ルーターは、「WAN IP」を一元管理するほかに、宅内用のIPアドレスを別途持っています。 
エレコムのルーターを例とした場合、以下となります。  
 
| エレコムルーターの場合 | 
 
| ルータ | 
192.168.2.1 | 
 
| 各パソコン | 
 1台目:192.168.2.100 
2台目:192.168.2.101 
3台目:192.168.2.102 
 
が、ルーターから自動で付与されます。  | 
 
 
 
 
   
 
 ・地球規模(WAN)でみれば、ルーターは「唯一無二」のWAN IPによるネットワークに参加。  
 
・宅内(LAN)でみれば、ルーター配下は192.168.「2」.xxxのネットワークが構築されてます。  
 
 
 
 
LAN内においてはルータを始め、全てのパソコンも、3番目の数字が「2」になっています。  
これを「セグメント」といいます。  
 
LAN内のネットワークはすべて「2」のセグメント(グループ)です。  
 
重複のないIPアドレス(名前)になっていることがわかります。  
これが、ローカルなネットワークとなります。  
 
   
 
 
 
基本14.ルーターの機能 
 
ルーターは、WAN IPを一元管理する以外に、別途192.168.2.1というIPアドレスをもっています。  
※エレコム・ロジテックルーターの場合です。  
 
   
 
これは、WAN IPのような、「唯一無二」のIPアドレスではなく、LAN用の汎用的なIPアドレスとなります。  
また、自分の配下になる端末(パソコンやスマートフォン、ゲーム機等)に、IPアドレスを振ります。  
 
イメージは以下をご参照ください。  
 
 
 
 有線(LAN)ケーブル 
 
 
   
 
 
   
 
 
   
 
 
   
 
 
ルーターが名前(IPアドレス)を付与することで、同じ「2」のセグメント=仲間になりました。  
 
 
 
 無線(Wi-Fi) 
 
ルーターへの接続手段が、無線(Wi-Fi)でも同様です。  
 
 
   
 
 
   
 
 
   
 
 
無線も同様に、ルーターが名前(IPアドレス)を付与することで、同じ「2」のセグメント=仲間になりました。  
 
 
 
ルーターの機能とは?  
 
以下に記載する3つとなります。  
 
| ルーターの機能 | 
 
  | 
1.「WAN IP」の一元管理  
(自分に接続された複数の端末をインターネットに繋げる)  | 
 
| 2.自分に接続された端末に「LAN IP」(例:192.168.2.xxx)を付与する | 
 
| 3.異なるセグメントをルーティング(橋渡し)をする | 
 
 
 
 
これが、ルータの仕組みであり、ルーターの機能となります。  
※3.については、本コンテンツでは割愛いたします。  
 
 
 
基本15.ルーターを介した有線・無線の接続アイコン 
 
ルーターがある、スタンダードな環境例です。  
 
   
 
 
 
・有線は、イーサーネット(または、ローカルエリア接続)アイコン  
・無線は、Wi-Fi(または、ワイヤレスネットワーク接続)アイコン  
 
以下の接続アイコンに、ルーターから、IPアドレス(192.168.「2」.100 ~ の連番)が付与されます。  
 
| 名称 | 
イメージ | 
 
| 有線(LANケーブル) | 
Windows7以下 | 
Windows8以降 | 
 
  | 
  | 
 
 ルータから、上記接続アイコンのIPv4アドレスに「192.168.2.100」が付与されています。  
 
  | 
 
 
 
 
| 名称 | 
イメージ | 
 
| 無線(Wi-Fi) | 
Windows7以下 | 
Windows8以降 | 
 
  | 
  | 
 
 ルータから、上記接続アイコンのIPv4アドレスに「192.168.2.101」が付与されています。  
 
  | 
 
 
 
 
 
 
以下の場合、ルーターが付与したIPアドレスは、同じセグメント(この場合「2」)であるため、ルーターが一元管理している「WAN IP」を経由して、インターネットができるのです。  
 
   
 
 
 
なお、ルーターからパソコンにIPアドレスが付与されているかは、以下操作で確認可能です。  
 
 
 
インターネットの通行手形(WAN IP)の一元管理と、自分に接続された有線・無線の端末にIPアドレスを付与する  
これが、ルーターによるインターネットの仕組みです。  
 
 
 
基本16.二重ルーターの環境 
 
WAN IPは、契約においてひとつしか付与されない為、全体の環境を考えて設定しないといけません。  
 
特に、「PPPoE」によるISPとの接続方法においては、機械にISPから提供された「認証ID」「認証パスワード」を登録しなければWAN IPが付与されない為、必ず設定が必要です。  
 
それでは、二重ルーターの環境について説明します。  
以下の2つを前提とします。  
 
 
 
 前提1 
 
 
| ルーター名 | 
IPアドレス | 
説明 | 
 
  | 
192.168.「1」.1 | 
各々、ルータのIPアドレスのセグメントが違う前提で説明します。 | 
 
  | 
192.168.「2」.1 | 
 
 
 
 
 
 
 前提2 
 
 
| ルーター | 
受口 | 
説明 | 
 
  | 
  | 
 ルーターの背面には、2つの異なる受口(青と黒)があります。  
 
青の受口の場合は、異なるセグメントでも(例:192168.「2」.1 → 192.168.「1」.1」)ルーターの機能でルーティング(橋渡し)が可能です。  
 
今回の内容は、黒の受口(ルーティングなし)に接続している前提で説明をします。 | 
 
  | 
 
 
 
<補足> 
 
ルーター「A」からのLANケーブルを、ルーター「B」のどのポートに挿すかで動作が異なります。  
 
ルーター「A」からのLANケーブルを、ルーター「B」の「青」の受口に挿した場合は、これから記載する内容には当てはまりません。  
 
   
 
※この場合、インターネットは可能です。  
 
 
これから記載する内容は、ルーター「A」からのLANケーブルを、ルーター「B」の「黒」の受口に挿した場合の例となります。  
 
   
 
 
 
 STEP1 ルーター「A」でインターネット環境している図です 
 
 
   
 
 ・ルーター「A」が「WANIP」を取得しているものとします。 
・ルーター「A」のIPアドレスは、192.168.1.1 
・ルーター「A」の配下は、「1」のセグメントでIPアドレスが振られています。 
 
この環境にて、パソコンからインターネットがみれています。  
 
 
 
 
 STEP2 ここにルーター「B」をいれました 
 
 
   
 
 ・ルーター「A」が「WAN IP」を取得しているものとします。 
 
・ルーター「A」のIPアドレスは、192.168.1.1 
・ルーター「B」のIPアドレスは、192.168.2.1 
 
さて、パソコンからインターネットは見れるでしょうか?  
 
 
 
 
 STEP3 パソコンはルーター「B」の配下になるため、IPアドレスがかわります 
 
 
   
 
 ・ルーター「B」のIPアドレスは、192.168.2.1 
・パソコンは、ルーター「B」からIPアドレスが振られるため「2」のセグメントになります。 
 
192.168.1.100 → 192.168.2.100 
192.168.1.101 → 192.168.2.101  
 
 
 
 
 STEP4 パソコンはWANIPをもってるルーター「A」とセグメントが違うネットワークとなります 
 
 
   
 
 ・ルーター「A」とルーター「B」は物理的に接続されていますが、IPアドレスの視点でみた場合、セグメントが「1」と「2」とまったく違うネットワークです。  
 
 
 
 
 STEP5 結果、インターネットは見れません! 
 
 
   
 
 ・ルーター「B」は、自分の配下に「2」のセグメントを付与しています。  
 
・インターネットを見る通行手形のWAN IPをもっているのは、 
「1」のセグメントをもっているルーター「A」のため、 
「2」のセグメントのパソコン達は、インターネットが見れなくなります。  
 
 
 
 
 STEP6 結論は、二重ルータの環境にしないことお勧めします 
 
ルーター「A」または、ルーター「B」のいずれかを撤去し、残ったルーターに「PPPoE設定」をするか、もしくは、以下のように、ルーター「B」を、AP(アクセスポイント)モードにするしかありません。  
 
   
 
AP(アクセスポイント)モードになると、有線・無線の受口のみとして機能します。  
結果、ルーター「A」からのセグメント環境(例では「1」)となるので、インターネットが可能となります。  
 
 なお、ルーター「A」からのLANケーブルを、ルーター「B」のWANポートに接続した場合は、ルーティング機能によって上記構成でインターネット可能ですが、パフォーマンスの点ではお勧めしません。  
 
 
※かんたんセットアップ4以降が搭載されたルーターはパフォーマンスが向上しているため、二重ルーターでも問題ありません。  
 
 
<ご参考> 
⇒二重ルーターは大丈夫?  
 
 
 
先に説明した、AP(アクセスポイント)モードとは、ルータとしての以下機能を完全に封印するイメージとなります。  
 
| アクセスポイントモード | 
 
  | 
1.「WAN IP」の一元管理はできません。 | 
 
| 2.自分に接続された端末に「LAN IP」(例:192.168.2.xxx)を付与しない。 | 
 
| 3.有線・無線の受口。ただの「ハブ」になります。 | 
 
 
 
 
 APモード=HUB(ハブ)のイメージ  
 
 
<ご参考> 
⇒APモードとは?  
 
 
 
 
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